ゲオルギィ・イワノヴィッチ・グルジェフ

(写真は、http://homepage3.nifty.com/MRG/サイトより転載)
 ゲオルギィ・イワノヴィッチ・グルジェフ(Georges Ivanovitch Gurdjieff、1872年1月13日? − 1949年10月29日)は、ロシアの神秘思想家。20世紀最大の神秘思想家の一人。「人間は自分に目覚めなくてはならない。」というのが彼の根本思想。

Фグルジェフの思想

グルジェフの世界観では「絶対」から出発する創造の光が段階的に宇宙を形成する。絶対から全宇宙が生じ、次に全太陽(銀河系)、太陽、太陽系の全惑星、地球、月という7つの段階が考えられ、絶対の中にはただ一つの力と法則があるのだが、段階が進むにつれてその世界を支配する法則は増加してゆく。地球は48の法則に支配されている。
1(絶対) - ド
3(全宇宙) - シ
6(全太陽) - ラ
12(太陽) - ソ
24(全惑星) - ファ
48(地球) - ミ
96(月) - レ
後半は法則が倍々になっているという規則が見出せるが、1の次に生じるのがなぜ3なのか。また、段階が7つもうけられているのはなぜなのか。それはグルジェフが宇宙の基本的な法則として3の法則、そして7の法則を考えていたことに由来する。

Ф3の法則

宇宙のあらゆる現象は能動的、受動的、中和的の3つの力の現れである。
能動はプラス、受動はマイナス。この二つはそのままでは単なる対立だが、ここに第三の中和の力が加わることによって力が結びつき物事の結果が生じる。第三の力は前二つの力と違って人が直接に観察することができない。それでいて物事が活性化するかあるいは停滞するかのカギを握る力である。

Ф7の法則

7の法則とは、別名オクターブの法則。事象の継起と過程についての法則である。これを音楽的に表現するとド、レ、ミ、ファ、ソ、ラ、シ、ドの7音階になる。
音階のうち、ド→レ→ミおよびファ→ソ→ラ→シの間隔は全音だがミ→ファ、シ→ドの間には半音の間隔(インターヴァル)がある。音階の間は均等ではないということである。
物事は均等ではなく非均等であり不連続的に起きる。この断層を超えるためには付加的ショックが必要である。適切な間(ミ→ファ、シ→ドの間)でショックを与えてやることによって物事は進行する。

3の法則と7の法則を結合するものとしてグルジェフエニアグラムという図像を提示している。エニアグラムはどのような間でどのようなショックを与えるべきかを読み取り、あらゆる過程における秩序を見抜く深い知恵を内蔵していると。

Ф人間という工場

人間は機械であり、自分自身が動いているつもりであっても外部からの影響で動いているというのがグルジェフの人間観である。
為すこと、感じること、考えることは人間が起こすのではなく<起こる>のだという。思考、感覚、気分、欲望はバラバラに生まれては消えてゆく。人はこれらを「私」であると思い込んでいる。
グルジェフ独特の表現によれば地球上の生き物は月を養うためのエネルギーの貯蓄機械である。すなわち人間は月という巨大な生物の食物である。月によって地球の生物はコントロールされており、人間の行為も月が<させた>ものであると。

Ф 第四の道

グルジェフは人間の分裂を解消し、眠りから覚めるための道について、これまでの宗教の伝統を三つに分類した上で、第四の道を提示している。

* 第一の道-行者の道 肉体に働きかける(苦行)
* 第二の道-修行僧の道 感情に働きかける(信仰)
* 第三の道-ヨーギの道 知識と精神に働きかける(訓練)
* 第四の道-ずるい人向けの道 肉体・感情・精神に同時に働きかける

グルジェフが提唱する第四の道は、世間にありながら世間に属さずに歩めるものであり、現代人にとって行いやすいものであると。
(この記事の内容は、ウィキペディアより一部引用)

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