パシフィック オーシャン ブルー
ё77年発表。
83年に惜しくも亡くなったデニス・ウィルソンの唯一のソロ・アルバム。プロデュースはデニス自身とグレック・ジョイコブセンによって行なわれ、名ドラマー、ハル・ブレイン、リッキー・ファター(dr)、アール・マンキー(g)、ジェイミー・ジェマーソン(b)、カート・ベッチャー、ブルース・ジョンストンらが参加している。
全曲、デニスの手によるものだが、一曲を除いて全てが共作となっている。全体的にやや内省的なシンガー・ソングライター的なポップスを聞かせているが、随所にビーチボーイズ的なサウンドを聞かせており、やや渋いものの彼らのファンなら文句なしに楽しめると思う。ブルース・ジョンストンとブライアン・ウィルソンの中間のような作品・・・というのは強引だろうか?何にしてもデニスの渋い喉はたまらないものがある。5.はファンクっぽい曲だが、演奏、ヴォーカルとも渋くてカッコ良い。
6.はブルース・ジョンストンにも通じるドリミーなポップスだが、幼少の頃の切ない思い出のような悲しい雰囲気を持っている。
1.はエルトン・ジョン風のピアノを中心としたポップス。教会音楽風のコーラスとオーケストラが盛り上げる。2.はこの時期の典型的なビーチボーイズ・サウンドだが、ブラスが入っているのが新鮮。3.もこの時期のビーチボーイズ風のバラード。ストリングスが味わい深い。8.はドリーミーなポップスの佳曲。幻想的に響くエレピとストリングスが真夏の夢のような雰囲気を醸し出している。
レガシー・エディションでは2nd用に録音されていた曲などを含む非常に魅力的な未発表曲を集めたもう一枚のディスクが付くが、未完成だった2−17.にはグレック・ジョイコブセンとテイラー・ホーキンズが新たに歌詞を加えてリード・ヴォーカルを入れている。
- アーティスト: デニス・ウィルソン
- 出版社/メーカー: ソニー・ミュージックジャパンインターナショナル
- 発売日: 2008/07/23
- メディア: CD
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