野原道子さん

広野道子

21Lady

広野 道子さん
21Lady.com(株)代表取締役社長)
http://www.21lady.com/lifestyle/sugao/01/index.html

創業の精神

* 21世紀に生きる女性とその家族が、日常生活の中で心の豊かさを感じるライフスタイル産業の創造に貢献したい。
* お客様の視点に立った、ブランド価値の高いサービス・商品・店舗を提供し、感動を共有していきたい。
* やる気があって頑張っている女性に活躍できる場を与え、本来持っている実力を十分に発揮して社会に貢献してほしい。
* FCビジネスを通じて、経済的自立を支援したい。
* 情熱と経営マインドを持った人財を登用・育成し、一緒に成長していきたい。

経営理念

私たちの指命

1. 私たちは、価値の高いライフスタイル産業の創造を通じて、女性とその家族の豊かな日常生活をサポートし、社会に貢献します。

私たちの目標

1. 私たちは、ブランドビジネスを再生し、企業価値を高める、オンリーワンの企業集団を目指します。

私たちの行動指針

1. 私たちは、お客様のニーズにお応えするために、常に豊かな感性と広い視野を持って情報収集を行い、夢のある付加価値を創造していきます。
2. 私たちは、情熱とスピード・チャレンジ精神を持って、高品質のサービスを提供していきます。
3. 会社は、常に活躍できる場と機会を与えて、頑張る社員の人間的成長と、豊かな生活を積極的に支援していきます。

  ※ライフスタイル産業とは外食・中食・小売り・サービス等、消費者の衣食住職遊学に豊かさを提供する生活産業チェーンストア


取材・文/ジャーナリスト 高嶋健夫 写真
FCビジネスの専門家、満を持して起業
 僕の周りには「いい女」がたくさんいる。それぞれにカッコよくて、それぞれに輝いていて、それぞれに粋でいなせでチャーミングだ。みんな、一生懸命に生きている。だから、素敵なんだと思う。
 特にここ数年、そんな元気で魅力的な女性が目立って増えているように感じる。女性の生き方は、男性に比べて遙かに多彩だ。多様な選択肢があり、それらを自由に選べる。男に比べてまだまだ不利な面が多いのも事実だけれど、そのことをむしろバネにして、男たちより遙かに高く跳び上がっているんじゃないだろうか。
 素敵な女性たちの「素顔」を知りたい。「元気の素」を探りたい。そうすることで、僕もちょっとは「いい男」になれるかも知れない。このインタビューコラムは、そんな願望から考えついた。第1回は、このサイトを運営する21Lady.com(トゥエニーワン・レディー・ドットコム)社長の広野道子さんをご紹介しよう。
写真広野さんと初めて会ってから、もう12年になる。日本では決して多くないフランチャイズチェーン(FC)ビジネスの専門家だ。コンサルティング企業やベンチャーキャピタル(VC)に在籍し、数多くのFCを立ち上げた実績を持つ。特に写真DPE大手のプラザクリエイトでは「イントラプラナー=社内起業家」として「カフェ・ド・クリエ」事業を育て上げた。
女性がハッピーになれば、社会全体が幸福になる!
■正真正銘、「アントレプレナー=起業家」としての会社興しは今回が初めてですよね。なぜ自己資金を投じてまで、この事業をやろうと思ったのか。まずは、そこから。
 「一人の消費者、ユーザーの立場になった時、自分たちのニーズに合った、自分たちが本当にほしいモノやサービスを提供してくれる業種業態は、やはりチェーンストアだと思うんです。とても合理的、効率的に組み立てられたビジネスモデルですから。これを、『安い』『速い』『双方向』というインターネットの特性を活かす形で応用すれば、さらに低コスト・低リスクで展開できる。出店経費はほとんどかからず、物流も中抜きできるから、リアルの店舗の10分の1のコストでお店が開設できる。その結果 、消費者にとってよりハッピーな売り方を実現できる。そう考えたんです」

■そんな21Lady.comのEモールの特徴は?
 「ショッピングサイトは、当面100店の出店が目標。女性に支持されている高感度型のFC、専門店、あるいはオンリーワン・ショップに厳選し、いたずらに数を追うようなことはしません。それ以上に大事なのは、単なる仮想商店街ではなく、女性、特に働く女性に21世紀型のライフスタイルを提案する『コミュニティーサイト』を目指していること。買い物はもちろん、仕事や家事、子育て、ファッション、グルメ、旅行、あるいは資産運用について、女性のために役立つさまざまな情報を提供したい。女性たちの日常生活が豊かになる。そんなサイトにできれば理想です」

■それが、つまり「アップスタイル・フォー・ユアライフ」。ところで、男性はどうでもいいわけ?
 「女性が本当にハッピーになれれば、夫や家族もハッピーになり、ひいては世の中全体がハッピーになる(笑)。今年は2000年、もう新しい時代なんですよ。女性たちの生き方、働き方はどんどん多様化していて、それが社会に活力を与えているし、部分的には社会をリードしていると思います。その女性たちがより幸福に、元気になれば、当然、社会全体が活気づくはず。21Lady.comがそんなことに少しでもお役に立てれば、と考えています」
経営書ばかり読んでいた学生時代
いつも、ビシッとしたスーツ姿で、男性顔負けの硬派のビジネス見識を披瀝する広野さん。ファッションなどには無縁に見えるのだが、本人は「普段はユニクロ的なカジュアルな服が好き」。そのギャップを埋めるために、バックグラウンドを尋ねた。
■ところで、ビジネスを志したのはいつ頃?
 「私の実家は、京都府与謝郡岩滝町というところにあるんです。丹後縮緬(たんごちりめん)の産地で、地元では委託代行店と言うんでが、京都の和装業者から注文を取って、それに応じて買った糸を産地内の織り屋さんに預けて、できたものを集荷する。要するに、製造元。商売でいろいろな人が出入りするそんな環境で育ったから、なんとなく、小さい頃から興味はあったのかも知れませんね」

■でも、大学は文学部。
 「けれども、ちゃんとした小説や戯曲、文学全集を読んだという記憶は全然ない(笑)。経済とか、経営とか、そんな本ばかり読んでいた。城山三郎さんの本とか、経営者の伝記なんかは特にたくさん読みましたよ」

写真■今もビジネス雑誌しか読んでないんじゃない?
 「それは誤解です! 休みの日には、『エル・デコ』『フィガロ・ジャポン』『マリ・クレール』『セッサ』といったインテリアとか、ファッションの雑誌をよく読む。好きなんです、こういう分野。今までも、コーヒーショップのコンセプト作りとか、FCビジネスを手掛けるうえで、こういう趣味の感覚を活かせた部分が結構あるんです。だから、今回の21Lady.comも、自分では趣味と実益が一致した楽しいビジネスと思ってるんです」
家庭も企業と一緒、計数管理はガラス張りに!
今年、結婚10周年。同い年のご主人は、大手新聞の現役記者。住まいは、東京・麹町の21Lady.comのオフィスから徒歩6分の賃貸マンション。お互いに忙しい仕事なので、平日は一緒に食事することもままならない生活だが、家事は分担制とか。「45歳までには子供をつくりたい」と広野さんは言う。
写真■ダブルインカムの家計の管理はどのように?
 「ウチは完全ガラス張り。私がパソコンで毎月、『月次決算』してます。月初にお互いに話し合って予算を立て、収支をきちんと付けていく。BS/PLは明快。この会社を興すのにいくら投資するかについても、主人と相談して決めたことで了解済みです。結婚した時から、ずっとこうしてますよ。会社も、個人の家計も、公式は一緒。予算管理のポイントは、いかに固定費を減らすか。これに尽きます」

■でも、投資資金は広野さんがこれまでに蓄えたおカネでしたよね? この持ち株の名義はもちろん、広野さんご自身のものですよね?
 「ええ。確かに私自身の資金ですし、名義も私。でも、お互いにお財布を一緒にしていったんプールしたうえで出したお金ですから、夫の了承がないと、私の一存で自由にすることはできません」

■なるほど、原理原則がはっきりしている。それじゃあ、普段の家事については?
 「結婚する時、仕事を続けることを唯一の条件にしたんですが、夫はとても協力的です。週末は料理を作ってくれることも多いです。もちろん、私もやりますよ、ホントですよぅ(笑)」

■最後に、これからの夢は?
 「当面の目標は、できるだけ早い時期にこの会社の株式を公開することです。出資してくださった株主の皆さんのご期待に応える義務を負っていますから。プレッシャーを感じることも確かですが、それをプラスのエネルギーに変えて、仲間の社員と一緒にがんばります」
私のプロフィル
お名前: 広野 道子(ひろの・みちこ)さん
今の仕事・肩書: 働く女性のライフスタイルを提案するEコマース&コミュニティーサイトを運営する21Lady.com(株)代表取締役社長
誕生年と星座: 1961年 うお座
生まれた場所: 京都府
学歴・職歴
やってきたこと:  1985年関西学院大学文学部日本文学科卒業。
 富士通オアシススクールなどを経て、88年(株)ベンチャーリンク入社。提携先金融機関の開発を担当した後、FC専門のマーケティング子会社、(株)モベラ代表取締役専務に就任。
 93年(株)プラザクリエイト入社。同社とポッカコーポレーションとの共同出資によるコーヒー店チェーン「カフェ・ド・クリエ」の企画・立ち上げを担当、3年間で100店舗を出店。
 98年三井物産ベンチャーキャピタル、(株)MVCに入社、上級副社長兼フランチャイズ本部長に就任。同時にタリーズコーヒージャパン取締役副社長として同コーヒー店の事業パッケージ開発と出展を担当。
 2000年3月(株)21Lady.comを設立。
私のプロフィル
好きな色: ブルー
好きな言葉: 「挑戦」
好きな場所: オーストラリア・グレートバリアリーフ
好きな人物: 白洲 次郎
好きな本: エル・デコ
好きな映画: ローマの休日
好きな歌・音楽: ショパンピアノ曲
好きな食べ物: 「高田屋」の北前そば 「大戸屋」の定食
好きな店・ホテル: 店「トゥ・ザ・ハーブス」
ホテル「パークハイアット新宿」
好きなファッション: 横浜元町「ラヴニュー」の服
好きなブランド: 「ユニクロ」「バナナリパブリック
「ヴィクトリアシークレット」
私の五ツ星
以下の項目について、
 「最高!」とか「そのとおり」なら☆☆☆☆☆
 「フツー」「まあまあ」なら☆☆☆
 「ドツボ」「最低」「いいえ」なら☆

インスピレーションで結構ですから、「あなたの今」を5段階で自己評価してください。
私には大きな夢がある= ☆☆☆☆☆
私はいい人生を歩んできたと思う= ☆☆☆☆☆
私には、熱中できる「なにか」がある= ☆☆☆☆☆
私はいま、輝いている= ☆☆☆
私はそんな自分をとても好きだ= ☆☆☆☆☆


社長メッセージ----投資家の皆様へ
 


「ブランド価値のある企業の再生によるライフスタイル産業の創造」が当社の使命

代表取締役社長  広野 道子当社の使命は「ブランド価値のある企業の再生によるライフスタイル産業の創造」です。ライフスタイル産業とは、外食・中食・小売・サービス等、消費者の「衣・食・住・職・遊・学」に豊かさを提供する生活産業チェーンストアを指し、当社はこの分野でオンリーワンの企業集団を目指しています。

現在、当社グループでは、シュークリームの代名詞「洋菓子のHIROTA」、やきたてつめたてシュークリーム専門店「CHOUFACTORY」、関連会社、英国式パブ「HUB」の3つのブランドを展開するとともに、ファンドを通じたコンサルティング業務を提供しています。また、ヒロタのような当社グループの将来の事業の柱となるような会社や事業への投資育成を進めています。

現在、事業再生、金融再生への要請が強まっているだけでなく、投資家の事業再生に対する理解の向上が見られます。また経営環境変化が厳しく、経営力の強化が求められている中にあって、チェーン形式の経営手法の有効性が認知されてきています。女性の感性が生かせる事業領域が拡大していることも当社にとっては追い風であるといえます。

このような環境の中、当社は、古き良きものを活かしつつ、消費者への打ち出し方、経営システムを今の時代に合ったものにし、低迷してしまったブランドをリフレッシュするブランド再生を実現していきます。現在は前述の3ブランドのみの展開ですが、当社の事業領域はこれらのブランドや「食」分野にのみ限定されるものではなく、外食・中食・小売・サービスと手がけるブランドはこれからますます多様化させていく考えです。

「消費者の視点」で新しい事業への投資・育成に注力

事業を展開するにあたっての当社の強みは、女性の着眼点をもとにした消費者の視点やM&Aとチェーンストアのノウハウ、事業会社として長期保有する投資スタンスによる競合他社の差別化、事業シナジーを求める企業のニーズとの合致であり、さらにはネットワーク・情報収集力、小規模ならではの機動力です。またヒロタ再生の実績も今では大きな強みとなっています。

当社では、これらの強みを認識し最大限活用することにより、成長戦略を実行してまいります。当社が描く成長戦略は、「新しい事業への投資・育成への注力」です。投資面においては、中心顧客が女性の市場および投資回収の早い事業への特化を行います。投資対象は、ブランド力と営業基盤のある企業とし、創業者の意思を尊重した共存・共栄の投資スタンスを維持してまいります。育成面においては、消費者の視点を活かしたマーケットインからの発想で経営資源の重点配分を行い、原則として被買収企業の社員の中から、経営者を育成するとともに投資先企業を当社の柱として半永続的に保有・上場することにより企業価値を高める戦略を実行してまいります。

キャピタルゲイン」ではなく「インカムゲイン」を目指す

当社のこうしたビジネスモデルは、通常の外資系ファンドに代表されるような売却ありきのキャピタルゲイン(売却益)を狙う事業再生モデルではなく、その企業ブランドがもともと有している企業価値を内から再生させることによって永続的なインカムゲイン(内部収益)を目指すもので、我が国経済にも適した再生モデルであると考えております。

こうした視点を踏まえ長期的事業方針といたしましては、ライフスタイル産業を舞台に大きく成長する見込みのあるブランド価値のある企業をひとつでも多く発掘し、投資育成を行うことを定めています。そしてそのブランドが持つ本来の価値を最大限引き出すことにより事業再生を実現し、豊かなライフスタイルの創出に貢献することを目指すとともに、当社グループのさらなる成長も同時に実現させる考えです。


2005年6月

代表取締役社長  広野 道子

ダイエーを私に売ってください。

ダイエーを私に売ってください。

運命が変わる人生が変わるリストラなんてこわくない!

運命が変わる人生が変わるリストラなんてこわくない!