Mozilla Corporationの動向

ジョン・リリー社長

Mozilla Japanは3月2日、米MozillaFirefoxの最新動向などを紹介する「Mozilla Japan第2回セミナー」を開催された。米Mozilla Corporation 事業開発担当副社長 ジョン・リリー(John Lilly)氏が、同社の最新動向を説明した。

Mozilla Corporation 事業開発担当副社長 ジョン・リリー氏のコメント
 リリー氏は、提供しているWebブラウザがリリース後、18カ月で5500万ダウンロードされた点について、「これだけユーザーに受け入れられているのは、ユーザーがほしいと思っていた機能を、純粋に提供しているからだ」と説明。この結果について、「こんなに急激にユーザーを増やしているソフトウェアは、ほかのオープンソースソフトウェアでは見当たらない。今後は企業ユーザーや商売をしているユーザーにも多く利用してほしい」と語る。

 Firefoxのリリース経緯については、「あるWebブラウザがほとんどのシェアを握っていて、チョイスがほとんどない状態だったのを懸念した。現在では、数千人の貢献者がいる。Firefoxによって、選択肢とプライバシーを提供できるようになった」と熱く語った。なぜ、 Firefoxは5500万人に選ばれたのか?」という質問に対しては、「セキュリティの強固さ」「カスタマイズ性」「プライバシーの保護と透明性」などの理由を挙げ、特に日本ではカスタマイズするユーザーが多く、Firefoxのカスタマイズ性が気に入られている点を強調した。

 現在、Mozillaの事業会社であるMozilla Corporationには、米国に42人、日本に6人、欧州に3人、中国に1人の計52人が在籍。それに加えて1000人以上の貢献者が拡張機能の開発や現地語化を行っており、現在39カ国語に対応。ワールドワイドでのWebブラウザシェアは12%にまで上昇。地域別では、最も高いのが欧州で20.10%、次いで豪州近辺の18.60%、北米の15.88%、アフリカの9.41%、アジアの8.81%、南米の5.79%だった。ただ日本は中でも低く4%台。リリー氏の分析では、「欧州ではかなり人気が高い。これはオープンソース好きという民族性だからだろうか。日本はそれに比べてかなり低いが、正直なところ主な原因は分かっていない。保守的な民族性も現れているのではないか。オープンソースに拒否反応があるのかもしれない。」と語った。

Mozillaでは、「2006年に日本のシェア拡大を図るべく、さまざまな施策を実施する。まず、Yahoo! Japanとパートナーシップを締結し、Yahoo! JapanからFirefoxのダウンロード提供を開始した。日本の企業でのFirefoxの利用を促進するためにさまざまな手助けも合わせて行っていく。「Yahoo! Japanでソフトウェアのダウンロード提供しているのはFirefoxだけだ。また、エクステンションはワールドワイドでは1000種類以上あるが、日本語用のものはまだ少なく。今後、支援していきたい。2006年には日本でのシェアを4%から10%まで上げたい」と語った。

 今後の活動方針については、まず次バージョンである「Firefox 2」を2006年の第3四半期にリリースし、「Firefox 3」を2007年前半にリリースする予定を明らかにした。そして、さまざまなJavascriptや将来的にはAJAXに対応するほか、サーバサイドのエクステンションや日本や中国、インド、ブラジルなどの非英語圏でのマーケティング活動を強化していきたいと。
(記事内容の一部は、Google News Realeaseより引用-2006/3/2-)

Firefox 公式サイト
http://www.mozilla-japan.org/products/firefox/

林のコメント
オープンソースというコンセプトで作られているFireFoxブラウザ。セキュリティ堅固とカスタマイズ性、プライバシーの保護と透明性点で、もっと一般の人々に使われるべきだと感じます。以下のアドレスも参考にして下さい。


Mozillaコミニュティサイト もじら組
http://www.mozilla.gr.jp/

Mozilla Japan
http://www.mozilla-japan.org/

FireFoxまとめサイト
http://firefox.geckodev.org/